大和製衡|対談(後編)教えたことをものにする勘があるかどうかは非常に大事

教えたことをものにする勘があるかどうかは非常に大事

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– 先ほど面接で意識されていることを話していただきましたが、逆に今、最も求めてる人材っていうのは、どういう人を想像されていますか?

やっぱりある程度の成績は必要です。これは確実に言えることだと思います。それから、分析力があるやつ。話をしてても、どういうことを言おうとしてるのかっていうのを感知して、ちゃんと答えてくれる人間。あとは出来れば勘が良い人間ですね。教えたことをものにする勘があるかどうかっていうのは、非常に大事だと思います。 例えば、英語を学問として捉えるんじゃなくて、道具として捉えて上手いこと使える人間であれば、発音は綺麗である必要はないかもしれないし、文章力がなくても良いかもしれない。業種によってはもちろん重要なんですけど、文学部で英語だけ勉強してきたっていう人間は、うちではあまり意味がない。そういうふうに思います。

つまり学んできたりしたものがどう身になってるっていうことが大事ってことですね。

– なるほど。面接では客観的にも見つつ、主観的にも見つつのやりとりが必要になってくるんですね。

そうですね。もう一つ例えの話をすると、ロシアの事務所で、人を採用しなければならないって話があって、我々も当然ロシア語がしゃべれないから、英語でしかコミュニケーションは取れないけど、英語ができるロシア人を採用するよりも、成績の良いロシア人に後から英語を教えた方が早い、っていう話なんですよね。 だから、勉強ができるということだけでその人を判断してしまったら、実際の仕事の能力が低い人を採用してしまうことになるかもしれない。そういうことも考えられます。

– 成績っていうのは、勉強ってことではないですよね?

そうですね、キャリアです。

– キャリアっていうのはプロセスに近いイメージですよね。起こったアクションで何をしているかということですか?

はい、特に海外での就活っていうのは、新卒じゃなくて中途採用が多くなりますんで、やはりどういう仕事を経験してきたかっていうことが大事になってくるんです。

– なるほどですね。

就職活動の根本的にある志向性を変える

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– 新卒に関しては、「成績=キャリア」って部分はどういうふうな指標で見ていらっしゃるんですか?

一から話をすると、僕がアメリカから帰って来る前の採用っていうのは、総務が全部取り仕切って、総務を中心に面接をしてました。それで何人取れて、後からどこの部署に配分しましょうか、っていうやり方をしてたんですよ。 総務が取り仕切ると、当然「人=お金」になっちゃって、今年は景気が悪いから、もうこんだけに抑えとこうとか、その採用人数も総務がお金勘定で決めてました。 で、僕が帰ってきてから、それは違うだろって話になって。こういう古い会社ですから、当然年配の従業員も多くて、どんどんどんどん引退していくわけですよね。そうなってくると、長期的に見て、ここの部署に何人本当に必要なんだっていうのが、みんな出せてなかったんですよ。 そこで、本当に必要な人材の数を出さして、その上で機械を分かってる人間が何人欲しい、電気が何人欲しいと、その能力を持った必要な人数を出して、それを目標に採用活動するように変えました。 だから、例えば、今、電気の人間が欲しいっていうことで、そうしたら、やはり電気の成績も見ますし、電気の勉強をしてきてるやつを採用するようになりますし、逆に今、機械が欲しかったら、機械を・・・。 そういうように、就職活動の根本的にある志向性を変えることによって、ここ数年は毎年20人前後の新人を採用することになってます。

意外に、現場からこういう人が欲しいとか、何人欲しいとかいうオーダーを取らずに人事が動いてしまうっていうところが多いんですよね。

大きな企業は余計にそうかもしれないですよね。

うん、毎年、もう恒例行事みたいになっちゃってて。

中川君は大卒の人に対してだから関係ないかもしれないけど、高卒の現場担当というのも、当然我々製造していく上で必要なんです。一時期止めてたんですが、高卒採用もここ数年コンスタントに6人ぐらい取ってて。高卒も大卒、院卒も含めてね、やっぱ採用の人数が多いと、良い流れっていうのができてきます。それは一年じゃなく、二年、三年ってついた帯になって、その若い世代の流れっていうのが出来てきて、そうなると会社自体も非常に活気づくと思いますしね。特に現場の雰囲気が変わっていくと思います。

– 採用のゾーンにも、役員レベルの人が入ってきているんですね・・・。

そうですね、うちの会社に関しては、社長は参加せず、副社長までしか参加してませんけど、基本役員面接してます。なので、技術担当、営業担当、総務担当と私、最低この4人が参加することになってます。

– 先ほど会社を見学させていただいた中で、現場とすごい近い雰囲気を感じたことを疑問に思ったんですが、こういった採用が具体的な状況としてプラスに働いているんだなって感じましたね。

フラットにやった方が、物事が早く進むし仕事がやりやすい

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採用方法を変えた理由として、僕は個人的に、もともと技術出身で現場までよく知ってたってことが一つです。あとビジネスの中では、アメリカでの8年間というのは非常に大きな影響を受けているんです。アメリカの組織ってそんなに階層がなくて言葉自体もすごくフラットに物事が動く会社で、事務所の従業員とバーベキューしたりとか、クリスマスパーティーやったりとか、非常にフラットなビジネスをやってます。 僕はネゴシエーションが必要で、階層が多くてっていう日本の古い会社にありがちな考え方よりも、フラットにやった方が、物事が早く進むし仕事がやりやすいと思うんですね。だから、日本の事務所の中でも壁を作らないし、海外の子会社とも、中国の子会社でも、アメリカでもヨーロッパでも、壁を作らないでフラットに接しようと心掛けています。

私もそうしてもらってますけど、普段からフラットなお付き合いをしていただける。それが川西さんは会社の中でも外でもあんま関係ないですよね。彼の素敵なところですね。

– だからすごいなって、そう思いますね。上から言ってるみたいに聞こえたら申し訳ないかもしれないんですけど、いい意味でそう印象を感じたっていうとこですね。

そうでしょ。やっぱそのアメリカでのビジネス経験というか組織経験が良かったんでしょうね。

そうなんですね。それは社員に対しても一緒ですけど、お客さんとの関係も非常にフラットでしたし。そこで、自分をちゃんと出せるかどうかっていうのは、損しなかったと思うんです。

そっちにも生きているのですね。

逆に日本の会社で、すごくそういう古い体質の堅いところは、僕は苦手かもしれませんね。僕はフラットに仲良くなる方が好きなんよ。

でもグローバルの展開なら、その方が歓迎されるんじゃないですか?

そうですね。僕は、楽しく仕事させてもらってますし新しい人との出会いは大好きですし。

採用担当者がそう言うてるんじゃなくて、副社長がそういう風におっしゃってる会社やから、会社全体を表してるだろうし、良い会社に入ったなあって思うけどね。

– この議題でぽこって出た「フラット」っていうのが、全体を通して入れられるキャッチコピーになるのかなって思いますね。

新入社員の立場ではなかなか一言で、「いや~フラットですね」って、なかなか言えないと思うけど。

かしこまってなんもしゃべれんやつは逆にその場にはふさわしくない

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– 話として中川さんが行った飲み会のエピソードがあったと思うんですけど。

はい、部課長会ですか?

部課長会やな。会社ん中で、会社の組織とは別に、部課長会っていうのと、新任係長の会と、労働組合と、3つの別組織みたいのがあって。 新人をご招待して、その部課長会っていうのが行われるんですよ。そこで言うたら、いろんな部署の部課長と、新人のお披露目みたいのがあって、それの二次会に連れて行ったんよね?

そうです。連れて行ってもらいました。

それで、めっちゃ飲んでて。

彼、意外とそういうの好きなんですよ。

知ってる知ってる。そういう方がいいと思うよ。かしこまってなんもしゃべれんやつは逆にその場にはふさわしくないかもしれない。でも、あの時はイケイケな新人に対して総攻撃力を感じたね。

ちょっと後悔しましたけどもね。やりすぎたと。

– そういうのって、あんまり採用情報として外には出ないですよね、中に入ってみないと分からないっていうところで…。

基本的にやっぱり、我々の採用活動で重要な位置づけをしているのは採用担当の総務部の森本君で、彼、随分とうまい具合に、会社の社内の雰囲気を説明してくれるし、森本君が、若手社員とかを紹介して、どういう会社ですよっていう説明をした結果、就職のアンケートの担当者が「すごく良かった」とか、「若くて活気ある会社だった」とか、そういうアンケート結果っていうのは、もらってるんで、僕が介入しなくても、社員だけで十分そういう雰囲気は、受けに来た人に対してはアピールすることはできてるかなと思います。ただ、外向けにアピールしようと思ったら、そっから情報を取ってこないと見れないので、ホームページを随分と改ざんして古臭い会社から、新しい、若いエネルギーのある会社だっていうことをアピールするように心掛けてます。最近は「大和ブログ」っていうのがあって、外向けに社員のインタビューであるとか、展示会とか、新商品であるとか、オフィシャルな形とは違った形で大和をアピールするようにしてます。

うん、良いと思いますよ。

– なるほど。

自分のことを声に出してアピールするっていうのはとても大事

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– 最後に締めくくりとして、今の就活生に向けて、メッセージを頂いてもよろしいでしょうか?

基本的に就職っていうのは、一生一回のものと思ってみんなすると思います。そん時に、もちろん就活において、いろんな条件っていうのが出てくると思うんですけど、条件と目標のバランスをしっかり見て、本当に自分がやりたいことは何か、自分の目標は何か、どの会社で、自分の目標を実現できるかっていうことを、きちんと意識して就活をすれば、後悔しない就職活動ができると思います。やっぱりね、給料とか残業とか、休みとか、そんなんばっかり見て就職活動してくる人っていうのも、そりゃ当然いると思うんです。でも、それで長続きする夢と、やりがいのある目標が持てるかって言ったらね、違うと思うんで。 あと、ちょっと違う話になるかもしれないけど、僕はいつも新人が最初に入ってきた時に、この二つだけ覚えてくださいっていうのがあって、一つは「野心を持ちなさい」。まわりに流されて、ただただ生きてるんじゃなくて、その上を狙う、自分自身が大きくなるための野心っていうのが必ず必要だと思います。 それともう一つは「師匠を持ちなさい」と。それは直接の仕事の人じゃなくても良いんだけど、自分ひとりで成長できるスピードっていうのはすごく限られてて、なんらかの影響なり、勉強なりをしないと、成長っていうのは加速しません。そのためには、僕は師匠というのが必要だと思います。

そうですね、僕にとっての師匠は中川さんです。

でもほんと、そういうレベルの師匠っていうのは必要やと思う。

利害関係ないしなんでも腹割って話していけるし。

– 完全に経済的な関係ではなく非経済的なものですもんね。

そうですね。直接の仕事の師匠がおったら、それで構わないと思うし。

– そうですね。じゃあ、河村君お願いします。

そうですね、やっぱり就職活動っていうのは基本的に面接がメインになると思うんですよ。僕も面接いくつかさせていただいたんですけども、やっぱ団体面接で結構緊張されて全然しゃべれなかった学生がとても多かったので、どれだけ緊張しても、とりあえず自分のことを声に出してアピールするっていうのはとても大事、大切だと改めて思いました。多分これから就職活動するにつれて緊張すると思うんですが、緊張に負けないように頑張っていただければと思います。

– ありがとうございます。それでは本日はみなさん、ありがとうございました。